■Capoeira(カポエィラ=ブラジル)
奴隷たちが、音楽に合わせてダンスのように見せかけて練習していた格闘技や護身術が発展。攻撃も防御も流れるような円運動が特徴だ。2014年にはユネスコの人類の無形文化遺産にも登録。「とにかく楽しく、体も心も解放する感じ。お互いに影響を及ぼし、自分を向上させていきます。体幹も鍛えられますよ」(須田竜太さん)
JR中央本線・大久保駅から歩6分のレッスン場で、初心者クラスに参加した。はじめはストレッチからで、これはかなり念入りに行う。初心者がまず習うのは、カポエィラの基本ステップとなる「ジンガ」。上半身は軽い前傾姿勢で、腕と脚を前後に出して左右に動くというものだ(説明が難しい!)。
単純な動作と思いきや、ちょっと続けているだけで疲れがにじみ出る。続いて基本的な避けと蹴りの練習に入る。後ろ回し蹴りを教えてもらったのだが、目の前の鏡に映る私は、全然足が高く上がっていないし、動きももっさりしているし、カポエィラとは別モノにしか見えない! 体幹と柔軟性が養われるのは間違いないが、私はあまりにも体が硬すぎた。「体が硬いとだめなんでしょうかね」とインストラクターに聞いてみると、「やらないと柔らかくならないからね」ともっともな返事が。
その後、中級クラスを練習させてもらう。カポエィラは音楽に合わせて絶えず体を動かし、円運動をしながら技をつないでいく。一人が大きく回し蹴りをしたら、もう一人は円を描くように避け、次の技を繰り出す、というように、流れるようなしなやかな動きがとても美しい。ずっと見続けても飽きず、うっとりと眺めていた。自分も練習を重ねたら、いつかはあんな動きができるようになるのだろうか。キッズクラスからあり、シニア層の人も日々練習に励んでいるというから、負けていられないと思った。