ユニクロや無印良品などは中国の店舗の半数近くを一時閉鎖。居酒屋チェーン大手のワタミが中国の全7店を閉店すると発表するなど、撤退するところも。生産拠点をベトナムなどに移す動きも加速している。
(10)日本でも品不足が深刻に?
中国では様々な商品や部品を生産している。大手玩具メーカーによると、中国での生産停止が長引けば、おもちゃやぬいぐるみなどの供給に影響する。パソコンの部品も不足が心配され、一部はすでに値上がり。スマホの生産も人手不足で落ち込み、人気機種は手に入りにくくなるかも。
(11)外国人観光客はどのくらい減った?
中国当局は海外旅行を含む団体ツアーを一時禁止。日本の観光地では中国人が急減し、宿泊施設でもキャンセルが相次ぐ。韓国などほかの国からの観光客も減っていて影響は深刻だ。全体の数字が出てくるのはこれからだが、観光地によっては外国人観光客が半分近くに減ったところも。
中国の春節に合わせた「長崎ランタンフェスティバル」(1月24日~2月9日)の来客数は前年比約4割減の56万人。「第71回さっぽろ雪まつり」は約26%減の202万人。日本人も家族連れらが人混みを避けているようだ。
観光客はすぐには戻りそうもなく、2020年の政府目標4千万人(19年3188万人)の達成は難しい。
(12)中国への航空便はどうなっているの?
ANAホールディングスによると2月13日までに、中国本土への運航本数を週165往復便から週64便へと約6割減らした。日本と中国を結ぶ路線の2月の予約客は、前の年に比べて7割減だという。日本航空や格安航空会社(LCC)も便数を大幅に減らしており、航空会社の経営に打撃となっている。
(13)クルーズツアーはできなくなる?
船内での集団感染が発覚し、イメージは国際的に悪化。中国などから日本への寄港予定はキャンセルが相次ぐ。2月に寄港を予定していた外国船籍の14隻のうち13隻がツアーを中止した。日本からの出発便で中止となるツアーもある。