林:誰と飲むんですか。
葵:家族とも飲むし、友達とも飲むし、一人でも飲みます。
林:一人でおうちで飲むの?
葵:はい。今、一人暮らしをしているので、飲みながら本を読んだり、テレビドラマを見たり。
林:それは楽しいですよね。一人暮らしの醍醐味ですよ。
葵:ほんとそうです。
林:お友達とは、どういうところに飲みに行くんですか。
葵:高校のころの同級生は大学生が多いので、ふつうにチェーン店の居酒屋とか行ったりします。
林:気づかれたら大変でしょう。
葵:前はすごく気になったんですけど、最近はあんまり気にならなくなっちゃいました。「そりゃ生きてるんだからいるでしょ、町のどこかに」みたいな気持ちになって(笑)。
林:へぇ~、ちょっと意外。
葵:「ごはん食べないと生きていけないし」みたいな考え方に変わりました。一緒に行った友達にはちょっと迷惑かけちゃってるかもしれないですけど、私は個室じゃなくてもぜんぜん平気です。
林:お洋服なんかも買いに行く?
葵:洋服はネットが多いです。面倒なので(笑)。
林:「朝ドラ」のヒロインにもなって、こんな人気者になったのに、ふつうの21歳の女の子なんですね。
葵:ふつうが好きなので。家もふつうの家で、父も母もリッチさがなく、ほんとに一般的な家なんです。
林:うちの娘も、いま20歳で大学3年生なんです。
葵:あ、同学年ですよ。
林:お母さんとよくしゃべります?
葵:どっちもしゃべります。お父さんもお母さんも。
林:いい子……。うちの娘なんか、「ただいま」って小さな声で言うから、「もっと大きな声で言わないとわからないじゃない」って言うと、「耳の遠いばあさんが聞こえないだけだよ」って(笑)。どうしたら葵さんみたいに素直で可愛い子が育つんでしょう。
葵:でも、実家に帰る1日だけですから、私も。一緒に暮らしてないからやさしくできるけど、一緒に暮らしていたらケンカばっかり(笑)。
林:今日おめにかかったら、私が考えてたままの「てんちゃん」だったので、うれしかったです。素敵な一年になるといいですね。
(構成/本誌・松岡かすみ 編集協力/一木俊雄)
※週刊朝日 2020年1月17日号