「欧米では“自分の誇りを守るため”といった個人主義の観点から安楽死を選ぶ人が多いのですが、日本の場合、介護を受ける立場になると、どうしても“迷惑をかけたくない”という考えが出てきます。そうすると、本当は死にたくないけど、周囲の人の大変さを考えると自分が生きていてはいけないと思うようになってしまう。安楽死の法制化によって、本当の望みではない“死”が生まれることは避けられないと思います」
医学の発達によって寿命が延び、「死」のあり方も多様化する現在。私たちはどのように「死」に向き合うべきだろうか。
「死に“正しさ”はありません。これまで大切にしてきた価値観と照らし合わせながら、それぞれの人が答えを探し出していただければと思います」
(若林良)
※週刊朝日 2019年10月4日号
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