7月4日、日本ラグビーフットボール協会が、9月の「ラグビーワールドカップ2019日本大会」で日本代表が着用する新ジャージーを発表。1926年の同協会設立から続く赤白カラーを基調にして、「兜」の前立てふうのボーダーに金色をあしらい「富士山のご来光」をイメージしたという。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。
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いやいや、驚いたよ。これまでいろんなユニホームをチェックしてきたけど、このジャージーのカッコよさはダントツ。どれもデキがいい今回のラグビーW杯出場国のジャージーのなかでも、トップレベルによくできてると思うね。
サッカーのストライプ(縦縞)に対して、体形をがっちり見せるためっていう説もあるボーダー(横縞)を採用。例によって「兜の前立て」だの、「富士山のご来光」だのっていう珍妙なコンセプトはあるものの、さらっと時代に溶け込んだデザインだから、わざとらしさを感じさせないところがワザありだよ。
今のデザインっていうのは、見たこともないような物を持ってくるより、どこにでもあるような物を、いかに斬新で新鮮なバランスに変化させられるかが勝負。このジャージーも、よく見ると和の吉祥文様を生地全体にあしらって、伝統柄を活用しながら今ふうの絶妙なデザインに仕上がってるよね。巷の流行をチャッチャと入れて一丁あがり!みたいな、どっかのユニホームとは大違い。ほかのスポーツも見習ってくださいって。
(構成=福光恵)
※週刊朝日 2019年8月2日号