2人の交際を知らないしずちゃんは、蒼井に「山ちゃん、今日誕生日やで」と、山里情報をせっせとメールで教え、山里にも「優ちゃんがこんなん言ってたよ」などホットな蒼井情報を送っていたという。
「そのとき、2人で(私の)メール見て、笑ってたんでしょ」
しずちゃんがそうツッコんで、会場が爆笑に包まれる一幕もあった。
そもそも南海キャンディーズには、不仲説が常につきまとっていた。原因の多くは、山里のジェラシー。06年11月に刊行された『天才になりたい』を本人が大幅加筆して昨年発売された山里の著書、『天才はあきらめた』(小社刊)には、こんなくだりがある。
女優として華々しい活躍をするしずちゃんに嫉妬の炎を燃やし「南海キャンディーズの暗黒期を作ることになった」(同書から)とされる06年前後のこと。
「僕は向こう(しずちゃん)が有名人とご飯に行ったり海外旅行に行ったりという話が大嫌いだった。まだ芸能人気取りするには早いだろ、もっと努力しろよ、ともっともらしく怒っていた」
芸能人としての日々をエンジョイするしずちゃんに、さまざまな妨害をしかける。海外旅行に出かけると聞けば、勉強用のDVDを持たせ、「エピソードトーク20くらいは持ってきてよね」という宿題も課したという。また「フラガール」のオファーが来たことをマネジャーから聞いたときにも、
「それ、まだ本人知らないんですよね? じゃあここだけでその話、終わりにしましょう」
と、もみ消しをはかったことを明かしている。結局しずちゃんは同作で、本格的女優デビューを果たす。
そんなしずちゃん人気が爆上げしている。過去の山里からの女々しい妨害工作をものともせず、とうとう結婚相手となる女優まで紹介。さらに山里を選んだ蒼井についてこう語っている。
「山ちゃんは調子に乗ってテングになりがち。でも優ちゃんは山ちゃんがテングになれば叱ってくれる。今、山ちゃんを叱ってくれる人はあんまりいない。『もう少しスタッフさんに良い対応をしたらおいしいごはん作ってあげるよ』と山ちゃんをなだめたと聞いてすばらしい人やなと」
40代の独身会社員は、山里の快挙に衝撃を受けた。
「持つべきは女子の、それも懐の深い友達、と思い知った。でも、どっかに“おれのしずちゃん”がいないかと言ってもね、そうそういるもんじゃないなあ」