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<br />材料がヒタヒタに浸るくらいまで、オリーブオイルをゆっくり注ぎ入れる。 (撮影/写真部・松永卓也)"
材料がヒタヒタに浸るくらいまで、オリーブオイルをゆっくり注ぎ入れる。 (撮影/写真部・松永卓也)
【「自家製オイルサーディン」を作る際のワンポイントアドバイスはこちら】
料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「自家製オイルサーディン」。
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オイルサーディンというと、皆さん「カタクチイワシ」で作るレシピを想像されることでしょう。いえいえ、違うんです。脂ののった「真イワシ」がおいしい季節ですから、ぜひ真イワシで作ってみてください。三枚におろしてあるものをスーパーで買ってくれば簡単です。
フライパンに材料を入れて、弱火で20分煮るだけ。真イワシは大きくて食べ応えがありますから、私は2枚くらい食べるだけで十分、晩ごはんになってしまいます。あとは赤ワインとチーズとバゲットがあれば、文句なしですね(笑)。
真イワシのオイルサーディンは、5年前に亡くなった夫が大好きだった一品。夫の「うん、おいしい!」という声が聞こえてきそうで、ついつい夫の写真の前にできあがったばかりのサーディンを供えてしまいます。「どうぞ。今日もおいしくできました」と声をかけながら。
そうだ、サーディンの残りのオイルは捨てずに活用してくださいね。パスタにからめてもおいしいですし、オイルの半分の量の酢やレモン汁と混ぜてドレッシングとして使ってもいいでしょう。楽しみ倒すということは、素敵なことではないですか。
(構成/赤根千鶴子)
■自家製オイルサーディン
【材料】(2人分) 真イワシ4尾、ニンニク1片、赤唐辛子2本、ローズマリー1枝、塩小さじ1/2、黒コショウ小さじ1/2、オリーブオイル適量
【作り方】(1)フライパンにイワシが重ならないように並べ、上から塩、コショウ、薄切りのニンニク、輪切りの唐辛子、ローズマリーをのせ、オリーブオイルをかぶるくらいに入れる。(2)蓋をして弱火で約20分煮てできあがり。
【ワンポイントアドバイス】材料がヒタヒタに浸るくらいまで、オリーブオイルをゆっくり注ぎ入れる。
※週刊朝日 2019年6月7日号
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