鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
この記事の写真をすべて見る
夫婦漫才の宮川大助・花子 (c)朝日新聞社
夫婦漫才の宮川大助・花子 (c)朝日新聞社

 放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「夫婦のカタチ」について。

【この記事の写真の続きはこちら】

*  *  *

 先日、NHK「あさイチ」に初めて出演させていただきました。テーマは「夫婦のカタチ」。

 今、いろいろな夫婦のカタチがあるということで、VTRでは「事実婚している夫婦」「週末婚している夫婦」「旦那さんが主夫している夫婦」を取り上げていました。今まで、事実婚ってことに僕の中でちょっとした引っかかりがあったのですが、事実婚のVTRに出てきたご夫婦はお互い離婚経験者。その経験をしたからこその今の関係。4歳のお子さんもいる。

 法律で縛られてないからこそ、細かい取り決めをする。これって、僕が夫婦にとって一番大事だと思っている、「話し合うこと」が年数を経ても行われていくことになりますよね。

 僕なんかは、法律で縛られていないからこそ、自分が要介護になった時に逃げられちゃうんじゃないか、なんてせこい考え方をしてしまうのですが、逆に、こっちのほうが気持ちでつながっているので、逃げない!なんて周りに言われまして。っていうか、僕がそういう考え方をするってことは「お前は法律で結ばれてなければ逃げるのか!?」とネットで書かれたりして、「そんなことないよ」と思いながらもドキッとする自分がいる。

 結局、「事実婚」って言葉に一番引っかかってたんだなと気づく。なんか言い訳がましいというか。「事実上結婚してるんですよ」とか言われてもピンとこない。だったら「自由婚」とか「フリー婚」とか、ライトな言葉にしてあげたほうが、しっくりくる人もいるんじゃないかなと。今の「事実婚」って言葉だと重いというか、なんか背負いすぎてる感じがするんですよね。

 夫婦にはいろいろなカタチがあります。僕と妻は交際「0日」で結婚してしまったわけですが、当初は、お互いを「大島」「おさむさん」と呼び、敬語で話し合う関係でした。ある時から「ミータン」「ムータン」なんて呼び始め、今に至ります。

次のページ