帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある
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※写真はイメージです (撮影/多田敏男)
※写真はイメージです (撮影/多田敏男)

 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。死ぬまでボケない「健脳」養生法を説く。今回のテーマは「一病息災」。

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【ポイント】
(1)80歳を過ぎても気になるところなし
(2)症状が出なければ、気にならない
(3)体内の微妙なブレーキが一病息災の秘密

 あるサプリメントの新聞広告に、「70歳を過ぎても、気になるところが一つもない!」という健康をアピールするキャッチコピーが載っていました。それを言うなら、私は80歳を過ぎても気になるところが一つもありません。

 といっても年2回の健康診断は満身創痍なのです。血液検査で肝機能の指標であるγ‐GTPの値が250くらいあります(正常値は30ぐらい)。さらに、総コレステロールが250前後。中性脂肪は正常値をオーバーしています。また腹囲が90センチを超えていて、メタボリックシンドロームの仲間入りです。

 でも、それが気になっているということはありません。γ‐GTPは20年以上同じ値で高値安定です。ほかの肝機能がほぼ正常なので、よしとしています。メタボは、年をとったらメタボ気味のほうがいいというのが私の持論です(2018年8月10日号)。

 ただ、γ‐GTPにしろ、メタボにしろ、それが抑止力になっているのは事実です。酒は毎日、欠かしませんが、酒量は一定で飲みすぎないようにしています。食べることについても、好きなものを少しだけ食べるようにしていて、最近、付き合いで食べることをやめたら、体重がやや減ってきました。

 一病息災という言葉があります。持病が一つぐらいある方が、まったく病気なしで健康な人よりも長生きするという意味です。

 そういうことで言えば、私は一病どころか二病持っています。高血圧症と痛風なのです。いずれも60歳になりかかった頃から20数年の付き合いです。

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