
2月13日の衆院予算委員会で、競泳の池江璃花子選手が病気療養に入ることを受け、「がっかりしている」などと発言したことを謝罪した桜田義孝五輪担当相。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。
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昭和の時代、そこらへんにけっこういたいいかげんなおじさんの、生きた化石みたいな人だよね。世の中も大きく変わったよ。今は政治家といえど、マーケティング能力に長(た)けていて、世間を器用に渡っていける人しか表舞台に出てこられない。この人みたいに、空気も世論も読めないような人とは、正反対のタイプだよ。
服からして政治家としてアウト。浮きまくりの緑の超細身のネクタイとか、この寒いのに夏物っぽいしわくちゃスーツとか。極めつきはワイシャツの襟。スーツからピンピン飛び出して、だらしないにもほどがある。立場にふさわしいネクタイひとつ選べない人が、政治なんてできないって。
しかもこの日は、国民の注目が集まった国会だろ。ツッコんでくださいと言わんばかりの格好を、わざわざしてきたのかね。この人の周りには、事前にスーツをチェックしたり、発言をチェックする人がいないのも、問題だよね。前も言ったけど、時代は振り子。平成の次の時代は、意外にこの手のおじさんがリバイバル……いや、彼に限っては、あるわけないっつーの!
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2019年3月1日号