放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「ハロウィン」について。
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ハロウィン。今年は渋谷の軽トラ騒ぎとか、ネガティブなニュースが目立ってしまった。来年以降もハロウィンのトラブルはさらに増える予感。とはいえ、テーマパークでは、クリスマスシーズンよりもハロウィンシーズンのほうに勝負を賭けている。いろんな人に「おもしろい」と言われ続けたUSJのハロウィンシーズンに行ってきた。
僕が行った日は平日にもかかわらず、夕方以降、とんでもなく人が増えてくる。コスプレした若者だ。休日かと思う人の入り。大阪近辺の若者だろう。特に高校生が目立った。イケメンの男子高校生たちが女子高生の制服を着ているのを何度か見かけたが、あれは最近のトレンドなのか? 格好いい男が女子高生のスカートをはく。これ、40歳過ぎのおじさんがやったらNGだろう。そして、90年代のコギャルブームのときに現れたヤマンバメイクをした女子高生たちもいる。このUSJに来ることで、堂々とハロウィンを楽しめる。
夕方6時以降になると、園内に不気味なBGMが流れ始める。そして、ゾンビが街を徘徊し始めるのだ。ブロックごとに、現れるゾンビが違う。チェーンソーを持つゾンビが徘徊し、怖がってる人に向かって追いかけていく。絶叫しながら楽しむ。僕の目の前の女子高生は逃げようとして転んでいたが。おもしろさと緊張感を楽しむ。そして徘徊しているゾンビたちだが、30分に1回、急に音楽が変わり踊り始めるのだ。ダンスもキレッキレ。さっきまで怖がっていた人たちも一斉に手拍子で応援し始める。そして5分ほどのダンスタイムが終わると、また急におどろおどろしい曲になり、街を徘徊し始める。これがおもしろい。