――最も見てもらいたいシーンは?

秋山:やっぱり相撲で戦うところですね。闇相撲でやってるのに、突然、メジャーなPYCで……。

友近:PYCというのは、パンパシフィック横綱チャンピオンシップのことなんですが。

秋山:そのPYCの大会で、クライマックスに向かって、六城が力を出していく。

友近:私が演じる彼女は、六城の取組を見たいけど、怖いんですよ。最初はモニターだけで見よう、って思うんですけど、最後は会場に入っていく。土俵ですから女性が上がっていいのか、っていう問題はありますけど。

秋山:あのシーンは熱くなると思います。不器用な、人間味あふれる「六城」のドラマがありますからね。BGMも凝りましたから、♪トゥルールー、トゥルールー、って盛り上げてくれますし。

友近:最後は感動で、全日が泣くと思います。2作目の「船と氷山」も、泣けますけどね。

――「船と氷山」は、「タイタニック」ですよね?

秋山・友近:「タイタニック」ってなんですか?

――「タイタニック」という映画もご存知ない?

秋山:まったく知りませんね。完全オリジナルで、船の話を作りたかったんです。

友近:昔からすごく船が大好きで、よく関西汽船に乗っていたので。

秋山:俺も船で九州へ行ったり、とにかく好きなんですよ。で、国産で洋画を作ろうって話になったときに、何かひとつテーマ決めません?と、二人で「せーの」で口にしたのが、

秋山・友近:「船」

秋山:だったんです。それで、これは船で映像作品を作らなきゃ話になんないな、と。

友近:ほんと船の中って、いろんな人が乗っているから、いろんなドラマがあるんですよね。

秋山:それで、ストーリーを広げるなかで、貧富の差みたいな、そういったものも描きたいなと思うようになったんです。船って、昔から一等とか二等とかあるじゃないですか。だから、なにかアクシデントに出くわしたときに、貧富の差が出てくるのかなと。

――そのアクシデントが氷山?

友近:ええ。そこで、貧富の差を超えて生まれる恋愛物語があってもいいかなって。

秋山:いままで、船でアクシデントが起こるなかで進んでいくラブストーリーってなかったと思うんですよね。

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