始球式を前にマウンド付近に整列する松井秀喜さん、エスコートキッズの大阪市立佃西小6年・山下暖生君、星稜投手の奥川恭伸(左から)(撮影・馬場岳人)
始球式を前にマウンド付近に整列する松井秀喜さん、エスコートキッズの大阪市立佃西小6年・山下暖生君、星稜投手の奥川恭伸(左から)(撮影・馬場岳人)
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 8月5日、100回目の夏の甲子園が開幕し、「甲子園レジェンド始球式」として、星稜出身の松井秀喜さんが登場した。

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 松井さんは第72~74回と3季連続で夏の甲子園に出場。3年生だった第74回大会2回戦の明徳義塾戦では、5打席連続で敬遠され、世論を巻き込む大騒動となった。

 赤いグラブを手にした松井さんは、360度囲んだ観客に一礼し、大きな拍手に包まれた。

 マウンドで一呼吸入れた松井さんは、後輩にあたる星稜の捕手山瀬慎之助に向かって、「いくぞ」と言わんばかりに、右手に握ったボールを示した。ノーワインドアップ投法で放ったボールはワンバウンドで山瀬のミットに。ボール球だったのが悔しかったのか、松井さんは投球後、頭を抱え、観客の笑いと拍手を誘った。

 始球式を終えた松井さんと記者団の一問一答は次の通り。

――始球式を終えて、今の感想は

 まずは、記念の甲子園大会に呼んでいただけたこと、素晴らしい舞台で投げさせていただいたことに感謝です。

 投球に関してはちょっと……。練習ではいい球いってたんで、いけるかなと思ってたんですけどね。

 甲子園のマウンドは未経験なので、経験不足が露呈して、この歳になっても甲子園の魔物に襲われたな、と思っています。

――投球後、頭を抱えていましたが、どんな気持ちでしたか

 ど真ん中にいく予定だったので、思わず出てしまいました。

 でも、今の自分の力いっぱいで投げられたのでよかったです。

――甲子園大会の雰囲気はどうですか

 自分が選手で出ていた時と変わらないと思います。

――後ろを星稜の選手が守っていましたが、気持ち的には何か違いましたか

 自分が着ていたユニホームを甲子園で見る、また、こういう特別な機会に後輩たちとあそこで一緒になれる、っていうのは夢のようです。

――(星稜投手の)奥川君とはどんな話をされたんですか

 星稜高校野球部の機密事項です。

――昨晩、(星稜の)林監督が電話で松井さんと話されたと言っていました。どのようなゲキを飛ばされたのでしょうか

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