【オーサ・イェークストロム、北欧人の目で見た日本を描く人気シリーズ】


子供の頃から日本のアニメやマンガが好きで、マンガ家を志したのは13歳の時。「できれば日本でマンガを出版したいと思っていた」とオーサさん。故郷スウェーデンでマンガ家・イラストレーターとして活動した後、夢だった日本移住を決断した。ところが──。

「来日した翌日に東日本大震災が起きたんです。怖くて2週間で帰国してしまいました」

 しかし、チャンスは今しかないと10月に再来日し、日本での生活を4コママンガにしてブログに掲載していたところ、出版社の目に留まり2015年3月に日本デビュー作が出版される。

「住めば住むほど日本の不思議が見えてくる。だからネタには困ったことがない」と言うオーサさんにとっては、生活そのものがネタ。シェアハウスに住み、日本の友人たちと交流するなかから題材を採り、時にネタ探しの一人旅をする。

 課題は描くのが遅いこと。3〜4カ月缶詰め状態になることもあるが、それさえもネタにしてしまう。夢は、日本で出版した自分の作品をスウェーデン語に翻訳して出版することだという。

■どんな作品?
『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』1~4
オーサ・イェークストロム著 KADOKAWA 本体価格1100円(1、2巻は1000円)。
ちょっとオタクで日本が大好きなスウェーデン人女性が日本で体験した、日本人には気づきにくい不思議のあれこれを独自の視点で描く。コンビニおにぎりの便利さや、ホストの髪形についてなど、アニメ好き外国人女性ならではの視点が斬新。

■プロフィール
オーサ・イェークストロム 1983年、スウェーデン生まれ。「セーラームーン」と「犬夜叉」を知ってマンガ家になることを決意。夢がかなって2011年に東京移住、15年にデビューを果たす。現在、4巻まで出版される人気シリーズとなっている。

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