メジャーでストップを掛ける立場なのは代理人。試合中、コーチがマウンドまで行って投手に「契約、どうなってたっけ?」と聞く場合があるそうで、起用に関しても詳細に契約で取り決めるからだ。
ただ、大谷は起用に関する細かい取り決めを受け入れなかった可能性がある。
「彼のことだから、条件をつけずにメジャーに挑戦していそうだし……」(同前)
ソーシア監督自身は今季、10年契約の10年目。来季以降も続投するにはプレーオフ進出が最低条件とささやかれており、大谷をもっと使いたいのだ、という指摘もある。
しかし、アメリカ野球愛好会顧問の池井優・慶大名誉教授によれば、メジャーの監督に求められるのは勝つということだけではないという。
「観客をどう惹きつけるか。ファンサービスとメディア対応も求められます。動員力があってテレビ放映権料という経済効果もある大谷を育てることも、ソーシア監督の評価になるわけです。問題は、大谷自身。体力を消耗する夏場を迎えて、けがが怖いですよね」
(黒田朔)
※週刊朝日 2018年6月1日号