夫婦で自分たちが入っている保険を把握することから始めたい。どんな種類の保険なのか、保障内容、保険料はどうなっているのか、などを、保険会社が契約者に発行する「保険証券」などから読み取るのだ。

 都内の保険代理店の中堅社員によると、そのさい「解約返戻金」の有無と、誰が「保険金受取人」になっているのかを必ず確認してほしいという。解約返戻金とは、今、解約するともらえるお金のことで、保険の「時価」を表す。

「古い保険だと、医療保険やがん保険でも解約返戻金がたまっている保険があります。今後を考える判断材料になるので、必ず保険会社に問い合わせてください。また、古い保険の中には、受取人の欄に『法定相続人』とだけ書かれているものがあります。その場合は法定相続人全員のOKがないと保険金を受け取れないので、受取人を変更しておきましょう」

(本誌・首藤由之)

週刊朝日  2018年5月18日号より抜粋

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首藤由之

首藤由之

ニュース週刊誌「AERA」編集委員。特定社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー(CFP🄬)。 リタイアメント・プランニングを中心に、年金など主に人生後半期のマネー関連の記事を執筆している。 著書に『「ねんきん定期便」活用法』『「貯まる人」「殖える人」が当たり前のようにやっている16のマネー 習慣』。

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