実は貴乃花部屋を巡っては以前から暴力問題を指摘する声があった。

 かつて貴乃花部屋に所属していた元幕下力士・貴斗志が2014年10月、貴乃花親方によって引退届を出されたことを不服とし、日本相撲協会に対し、地位確認等を求めた裁判の中で、暴力についての陳述書が提出されていたのだ。(詳細は2018年2月5日配信)

 貴乃花部屋出身の元力士A氏が貴乃花親方の付け人をしていた現役時代を振り返り、「師匠から平手で10発のビンタ、拳で10発以上、殴られたこともありました」という趣旨の陳述書を提出(親方の弁護士は取材に対し、事実無根と否定)。同部屋の他の力士も兄弟子の暴力を裁判で訴えていた。

 ある親方がこう苦言を呈する。

「貴乃花親方は、大阪場所にに常駐しないといけないのに、あまり来ず、来てもすぐに消えてゆく。それじゃあ、ダメだろうと注意されていた矢先に騒動があった。暴力沙汰で自分が投げたブーメランが返ってきたんじゃないか、ザマァみろって言う親方もいる。最近はちょっと身勝手過ぎだよ」

 貴乃花親方は報道陣に対し、頭を下げ、「大変申し訳なく思っております。公俊を改めて厳しく指導してまいります」と反省しきりだった。

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