プロゴルファーの丸山茂樹氏が、過去10回以上挑んだタイガー・ウッズも優勝を逃してきた「リビエラCC」の難しさを語る。
* * *
米PGAツアーの「ジェネシス・オープン」(2月15~18日、米カリフォルニア州パシフィックパリセーズのリビエラCC)に出場したタイガー・ウッズ(42)は、72、76で予選落ちでした。
1月下旬の米ツアー復帰戦でも気になってたんですけど、微妙な振り遅れでボールが右に右に飛んでましたね。本人も「練習ラウンドでできても、試合は違う。試合でうまくいくまで経験値を高めていかないといけない」という趣旨のコメントをしてますね。世界ランキング1位を連続281週も守り続けた人でも、長く休むとそうなってしまう。改めてゴルフの難しさを感じましたよね。タイガーの口から出た言葉なので、余計に強く感じました。
さて、混戦を制して優勝したのはバッバ・ワトソン(39)。リビエラでの優勝は3度目。米ツアーの優勝は、前回にリビエラで勝った2016年以来のことでした。僕はNHKさんのラウンド解説で現地にいましたので、優勝の瞬間は目の前で見させてもらいました。18番グリーンの三方にある丘に陣取った大勢のギャラリーが立ち上がって拍手。そしてワトソンの涙。感動的な光景でした。
得意なコースってのもあると思うんですけど、ボールコントロールが自分の思うようにできてましたよね。あと、すごいなと思ったのは、あのタフなグリーンで2~3メートルのパットをことごとく入れたことです。あれが優勝に結びついたんじゃないかと思いますね。
一見簡単そうに見える2メートルぐらいのパットは、外すと次のホールに引きずっちゃう。でも入れると、いい流れが次のホールにつながっていくんです。最終日はそのボーナスじゃないけど、14番パー3で、バンカーからのチップインバーディーが来た。あれで一気に有利になりました。ほんとに集中力がすごかった。中継でも言ったんですけど、米ツアーを戦っていくにはこういう「根性優勝」も絶対に必要なんです。いつもぶっちぎりでなんて勝てない。今回のワトソンは、相当に根性があったと思います。短いパットを根性で入れていきました。