結成から半年余りで前述の『METEO』をつくった。ライヴの模様はDVD作品『Cat food ~METEO TOUR 2017 LIVE&DOCUMENT MOVIE』で見ることができる。

 公演活動の合間を縫って取り組んできたのが今回の『Sugar』だ。

 絶え間なくバンドやソロでの活動を続けてきた浅井は多作家。新曲を手がける一方で、未完成のまま眠っている曲、リフ、フレーズが豊富にある。THE INTERCHANGE KILLSにはそれらを持ち込み、3人による自然発生的な演奏展開をもとに曲を完成させた。バンドのグルーヴ感など、ライヴの成果を大いに反映させている。

 幕開けの「Vinegar」は勢いのあるドラムで始まるスピーディーでストレート、パンキッシュなロック・チューン。面白いのはその歌詞。フィッシュ・アンド・チップスにタルタルソースではなくヴィネガーをかけて食べるのは理解できない、といった一節がある。イギリスでは“モルトヴィネガー”で食べるのが一般的だが、どうやら浅井はそれになじめなかった様子だ。おまけに食器洗いのやり方にも不満を覚えたらしく“あくまでも俺の勝手な見解”と語る一方で、細かすぎるのが生まれつきの自身の性格とも歌っている。

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