石破:いやいや。私、昔、田中角栄先生から「大臣1回は努力すればなれる。大臣2回はかなり努力すればなれる。自民党三役はすっごく努力すればなれる。でも、総理総裁は努力だけではなれないんだよ」と直接伺ったことがあるんです。
林:「時の運」ということですね。
石破:総理大臣は努力しなければなれないが、努力したらなれるものではないと。今まで、佐藤栄作さんにしても、中曽根康弘さんにしても、小泉純一郎さんにしても、長く政権が続いたときは、必ず誰かが準備をしていたのが自民党なんです。安倍政権も、いつか終わったときに誰かがいなければいけません。
林:野田聖子さんも総裁選に出てくると思いますけど、自民党の中が「このへんで女性にやらせても損はないかも」という流れになったときに、彼女が総理になるわけですか。
石破:いいんじゃないですか。それは「時の運」ですからね。
林:石破先生にとって「時の運」というのは、「北朝鮮から本当にミサイルが飛んできそうだ。防衛のことがすべてわかっている人にやってもらおう」というときですか。