「遺伝子情報と同じぐらい、もしくはそれ以上に外からの影響の判断基準の指標になるかもしれない、それぐらい腸内環境の調整のポテンシャルは高い」(山田准教授)
ということは、ひとりひとりの腸内環境を「解読」することで、オーダーメイドの治療や美容健康法が提供できるようになるのではないか──。
「最終的には、腸内環境を各自がコントロールできる方法を提供できれば理想です。たとえば、血糖値を下げたいですか? 美肌になりたいですか? あなたの腸内タイプはこうですから、あなたにはこの方法ですよ、というふうに、お薬手帳に、自分の腸内タイプが書かれるようになれば、薬も選びやすくなるでしょう」(同)
となれば、家庭でも家族全員の腸内タイプに合った食材の料理が並べば、それぞれの健康寿命も延ばせるのかもしれない。
「スーパーには、腸内タイプ別の棚ができるかもしれませんね」(同)
冗談のような世界が、現実に近づいているのかもしれない。最近は健康な人の腸内細菌を移植する「便移植」なる治療法もあると聞く。超すごい「腸」能力!腸育に挑(腸)戦だ!!(本誌・大崎百紀)
※週刊朝日 2017年11月24日号より抜粋