深刻な「コメ離れ」が叫ばれる一方、世の中にはブランド米がわんさかと誕生している。その中から、常識を覆す玄米と、世界最高米を紹介する。
■常識を覆す玄米が誕生
体に良くて食べやすくてすぐに炊ける。宮城県で誕生した胚芽の大きさが通常のコメの約3倍という玄米「金のいぶき」が、2014年産の新米から本格的に一般市場に出た。GABAや食物繊維、ビタミンE、γ-オリザノールなどの栄養機能成分や甘み成分を豊富に含み、ふっくらもっちりとした食感と胚芽のプチプチ感が特徴だ。「高機能玄米協会」がこの種を見いだし、09年に収穫。さて次の段階へというときに東日本大震災が起きた。その後、津波をかぶった後のがれきの中で田植えをし、実った。稲の息吹いた田んぼが金色に見えたことから「金のいぶき」と名付けられた。
健康食品大手「ファンケル」(横浜市)から「発芽米 金のいぶき」として販売され、このほか、全国のコメを取り扱う「神明」(神戸市)や亀田製菓(新潟市)なども販売している。神明は昨冬、直営の外食店「SABAR+(サバープラス)」を東京・上野にオープン。「ぷちぷち玄米とごはん」は食べ放題という。
■1キロあたり1万1304円!
東洋ライス(東京都中央区)は、7月24日に2017年の「世界最高米」の販売を開始した。同社は、15年に世界最高米事業を開始。6合(840グラム)1万800円(消費税、送料込み)で、うまみと栄養価を残す「金芽米」加工にした最上級米。8月1日から日本橋三越本店で会員向けに限定販売し、9月末には香港やシンガポールにも販路を拡大する。
※週刊朝日 2017年9月15日号より抜粋