2人は聖ウルスラ学院英智高(仙台市)の先輩と後輩。高橋が2年、松友が1年のときからペアを組み、今年で結成10年目。テクニックを駆使して前衛で組み立てる松友に対し、後衛で強打を武器にする高橋。それぞれのプレースタイルは異なり、性格も正反対。おおらかな高橋に対し、冷静でマイペースな松友。だが、仲が悪いわけではない。
「実力的には世界一じゃないですが、2人の連係は世界一だと思っています。だから、どんな状況でも自分たちの力を出せば負けない自信がありました」
高橋がそう言えば、松友も「先輩(高橋)とだからここまで来られた」と返す。2人はまったくタイプが違ったからこそ、コート内外のストレスを最小限にし、互いに足りないものを補い合ってきた。
かつて北京五輪に出場し話題を呼んだ“オグシオペア”は似た者同士。お互いを意識しだしたことがコンビ崩壊につながったとも言われる。“タカ・マツペア”に限っては、そうした心配が無用だったことが待望の“金”を呼び込んだ。(スポーツジャーナリスト・栗原正夫)
※週刊朝日 2016年9月2日号