プロゴルファーの丸山茂樹氏は、女子プロゴルフの低年齢化について分析する。
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8月のリオデジャネイロ・オリンピックについて、ぶ厚い資料が手元に届きました。いよいよですね。
ほかの競技の人たちはどこかで事前に合宿をして、リオにも早めに入ると思うんですけど、僕らは試合の間近にしか入らないです。そもそも代表選手が決まるのが7月11日ですからね。みんなオリンピックの前にそれぞれのスケジュールがあるし、普段のツアーの一部で、リオに試合をしにいくという感じですよね。団体行動もしません。個々にリオへ入ってきて、試合して、個々に次のスケジュールに向かいます。
相変わらず女子の代表2番手争いが激しいんですけど、その中の一人である大山志保(39)が背中痛で欠場もしてて、僕としては気がかりになっちゃいます。
前に女子の低年齢化に触れましたけど、その典型例みたいな出来事がありました。全米女子プロ選手権(9~12日、米ワシントン州サマミッシュのサハリーCC)は2選手のプレーオフにもつれ込んだんですが、ともに1997年生まれ!
18歳のブルック・ヘンダーソン(カナダ)が、19歳のリディア・コ(ニュージーランド)に勝って、メジャー初優勝を飾りました。こんなの男子では考えられないですね。最近の女子をみてると、10代でワーッと強くなって、20代なかばでストップがかかる、みたいな。一方の男子は20代前半で頑張った人が30、40代になっても頑張ってる。シニアでも息長く上位争いのできる人がいっぱいいますからね。
女子は活躍の期間が短くて、ほとんど“ロングセラー”がいないです。だから若いうちにパッと花を咲かせる。いまの進化した道具をもってすれば、咲かせられますからね。女子に関してはそういう流れになってます。もちろん長続きしてる人もいるんですよ。僕がいろいろアドバイスさせてもらってる渡邉彩香(22)にいつも言ってるのは「長い間頑張っていける選手になれたらいいね」ってことですよ。
第10回記念大会丸山茂樹ジュニアファンデーションゴルフ大会で優勝した息子の奨王(ショーン/16)が、そのご褒美でセガサミーのマンデートーナメント(主催者推薦選考会)に出るはずだったんですけど、アメリカのジュニアの大きな大会に出ることになり、北海道には来られなくなりました。マンデー出場権をゲットしたときは、メディアの取材に「マンデーを通って、お父さんと同じ試合に出たい」なんて言ってましたけどね。こればっかりは仕方ないですね。
僕自身、体の問題でそんなにばっちり調整はできない。とにかく試合になったら、全力で盛り上げて頑張るしかないかな。テレビのお仕事もするかもしれないので、そのときはしっかりゴルフの奥深さが伝わるような話をして、お世話になっているセガサミーさんに恩返ししたいですよね。
※週刊朝日 2016年7月1日号
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