「貴乃花の本音は、タニマチの口出しが嫌で後援会を解散したんです(笑)。残った有力タニマチが都内の不動産会社社長で、後援会長として国技館で行われた二子山親方の協会葬で弔辞を読んだ人です。聞き上手で、そこに貴乃花がハマったんですよ」(ベテラン相撲記者)

 08年、貴乃花親方は社長の会社に部屋のビルを売却し、以後は借りたというが、昨年、退去を求められた。

「貴乃花と社長が揉めてそうなった訳じゃない、と聞きました。社長は10年の参院選に出馬して落選し、公職選挙法違反容疑で逮捕されて社業に影響が出たでしょうし、中野新橋の物件を無駄にしたくない、って話ではないですか」(前出角界関係者)

 もっとも、かつて繁栄を誇った大所帯の部屋も、貴乃花親方が継いだ後は勢いを失っている。一部報道では、移転の理由は、東京場所となる両国国技館に通勤する力士の負担を減らしたいことだとか。

 3月の理事長選にも敗れ、心機一転を図りたい心境だろう。お手並み拝見。

週刊朝日 2016年6月24日号