プロゴルファーの丸山茂樹氏は、ツアーを離脱することを決めた石川遼選手と話をする機会があったという。
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ロサンゼルスの自宅近くで開かれた米PGAツアー「ノーザントラスト・オープン」(2月18~21日、米カリフォルニア州パシフィックパリセーズのリビエラCC)の2日目、最終日と観戦してきました。
松山英樹(24)が風邪をひいてプロアマ戦を途中でやめたのでどうなるかと思いましたけど、3日目を終えてトップに3打差の10位。最終日は5バーディー、6ボギーと落ち着かないゴルフでスコアを伸ばせず、11位でした。
アメリカでも屈指の難しいコースで、素晴らしいゴルフをしてたと思います。でも最終日、出だしの3、4番での3パットが痛かったですかね。あれでちょっとリズムを壊してしまって、リズムに乗れなかったですね。本人は6番パー3の1.5メートルのバーディーパットが外れたのを、相当悔やんでたみたいです。たしかにボギー、ボギー、バーディーのあとでしたからね。結局、前半で3度ミスしたってことなんです。追っていく立場としては、これは痛いですよね。
2日目にしゃべったとき、風邪については「すっかり治りました」って言ってました。だから体調うんぬんはもう、本人は言い訳にしてないと思うんです。それよりもリビエラのグリーンの難しさというか、クセですよね。そういうのに、英樹だけじゃなく、各選手とも結構やられてましたよね。やっぱり。
今年はまだ、マシですよ。たまたまグリーンが止まったし、天気がよかったんで、優勝スコアが15アンダーまでいきました。でも初日の前日に雨が降らなければたぶん、やっとこさ2桁アンダーというところだったと思うんです。グリーンが硬くなってしまって。
ちょっと残念なニュースですが、石川遼(24)が腰痛のため、3月中旬ごろまでツアーを離れることになりました。先日、直接話をするチャンスがあったんですけど、「振るのが怖いんで、日本で検査してみます」と言ってました。
スイングすると、ピーンと電気が走るように痛むらしいんです。椎間板(ついかんばん)なのかなあ。まあプロゴルファーが酷使してる部位ですから。遼も英樹もそうなんですけど、練習をしながら自信をつけていくタイプだから、できるだけ早く練習できる体に戻してほしいですね。
オーストラリアからは朗報が届きました! 野村敏京(はるきょう/23)が米女子LPGAツアーで初優勝。鳴り物入りで2011年に米ツアーに参戦して、なかなか日本でやってたのと同じパフォーマンスができない中で勉強し、ようやく頂点にたどりついた。堂々とリオデジャネイロ・オリンピックの日本代表争いに名乗りを上げてくれましたね!
※週刊朝日 2016年3月11日号
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