一方、武雄市教育委員会は11日、当初の蔵書購入費(2056万円)を抑えて756万円で中古本を購入、残りの1224万円で、高書架の本の落下防止の柵の設置など安全対策を施したと説明した。
「我々は当初から、高書架の安全対策を指摘してきたので、急に費用がかかったというのは不自然な言い分です。そもそも蔵書購入費と書架の安全対策費は、全く別の契約なので流用はおかしな話です」(井上氏)
同図書館の不透明な運営をめぐっては佐賀地裁で住民訴訟が続いているが、現在CCCと協力した図書館運営が進められている自治体は少なくとも六つある。
愛知県小牧市議会は10日、CCCと連携した図書館建設計画について、賛成か反対かを問う住民投票条例案が賛成多数で可決。10月4日に住民投票をすることになった。
「山下史守朗(しずお)市長の主導で、急にCCCと手を組むことが決まった。市民の声を聞かずに税金で、駅前一等地にCCCの思いどおりの図書館を建設するのはおかしい。計画が進んでしまうと止められなくなるので、今の段階で食い止めたい」(小牧市民)
市民が感じる不安を払拭(ふっしょく)できるか。
※週刊朝日 2015年10月2日号