東大中退のラッパー、ダースレイダーさんと新聞14紙に毎日目を通す時事芸人・プチ鹿島さん。毎週金曜に配信中のYouTube「ヒルカラナンデス(仮)」でも話題の2人が、選挙の現場に突撃したドキュメンタリー映画「劇場版 センキョナンデス」が公開される。“時事問題”に精通する2人は、選挙や政治をどのような視点で見ているのだろうか。
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──映画や配信を通じた2人の鋭くユーモラスなかけあいは、とっつきにくい選挙や政治へのハードルを下げてくれる。
ダースレイダー:やっぱり政治って“人”がやっていることなんです。選挙ではその人がどういう人なのかを見に行き、話だってできる。この日本の選挙制度は実はすごく価値のあるものです。ただ安倍さんの事件で今後、セキュリティーが強化されたり、方法が変わったりする可能性があるかもしれないけど……。
プチ鹿島:僕らは「投票したい人がいない」という有権者に、よく「選挙って自分との対話だと思えばいい」と言うんです。自分があのとき「ましだ」と思った人に入れて、その後どうなったかを見続けてジャッジして、4年後、6年後に次を考える。間違っていたのなら、別の人を選べばいい。選挙は「自分の日記帳」になるんです。
ダースレイダー:自分の見立てが合っていたのか、人物評価は正しかったのかを知るのも楽しいしね。
プチ鹿島:ただし、選挙をおもしろがることは「こいつが当選すればおもしろいな」など、ろくに判断もしないで投票することとは全く違います。そこを間違えるととんでもない人が当選する。自分なりの視点や見立てを持ってこそ楽しめるんです。
──選挙や政治をより“正しく”おもしろがるコツはあるのだろうか?
プチ鹿島:どんな選挙区でも自分なりの視点を持てば、絶対見どころはあるんですよ。それは普通に新聞を読んでいればわかる。映画には入れませんでしたが、僕らは22年9月の沖縄県知事選も行きました。地元紙を読むと「政策アンケート」が載っていて、「好きなテレビ番組は」という質問がありました。それに候補者全員が「ちむどんどん」って答えてた(笑)。