「1999年、破たん寸前の銀行に公的資金を注入したのはそもそも何のためだ?(中略)ひとつだけ言っておく。反省のない銀行に、明日はなーいっ!!」
めっちゃ「半沢直樹」やーん!てな長広舌も、青臭く少年ぽい菅田くんから繰り出されると、ひと味もふた味も違う。
やっぱり「入れ替わりもの」ドラマは、役者が重要なのだ。ふんぞり返ってエロ親父丸出しの菅田くんに、ぬいぐるみを抱きしめてシクシクするエンケン。何かもう役者さんたち、すべてを振り切ったような潔さ。
そして、なぜかそのぬいぐるみのゆるキャラが、外交における切り札となり、いきなりキャスト全員で踊り出すという超展開。この深夜ならではのフリーダムさ、あんまりエラい人は見てないだろうから、やったれ感(?)たまりません。
さらに二人の入れ替わり現象は、CIAの先端技術による国家的陰謀?って、これホントに池井戸さんが書いたんですかってなファンタジー展開。
でも、別に入れ替わってないのに、漢字が読めなかったり、失言しまくったり、わざわざ国会でカップラーメンの値段聞いちゃうようなミゾウユウでフーアーユーな現実の方が、よっぽどファンタジー?
※週刊朝日 2015年8月28日号