「スージョ(相撲女子)」と呼ばれる熱烈ファンが出るほど人気の大相撲。相撲部屋のおかみさん4人にお集まりいただき、角界の次なるホープたちの話題を中心に語ってもらった。千賀ノ浦(ちがのうら)部屋の舛田奈緒子さん、尾車(おぐるま)部屋の中山史枝さん、峰崎(みねざき)部屋の上沢婦記子さん、伊勢ノ海(いせのうみ)部屋の久我佳代さんだ。
* * *
――しこ名って誰が決めるんですか?
尾車:基本、親方です。うちの天風(あまかぜ)は「七夕生まれだし、あまちゃんて呼ばれたい!」と言って、親方の考えたしこ名を断って、自分で天風と付けました。
伊勢ノ海:勢もそうですが、うちはみんな昔いた関取からゆかりのあるしこ名を付けます。頂(いただき)という子がいて、元は国技館の入り口にある錦絵の力士の名前です。頂仙之助[(せんのすけ)※1]。うちはこれからもそういう古めかしい名前が増えていくと思います。
――頂さんはハーフでイケメンで!
一同:(写真を見て)あら、本当にかわいい子ね!(笑)
――新弟子たちに期待したいことを教えてください。
峰崎:続けていくことで道も開けていくだろうし、大人にもなるだろうし、苦しいことを乗り越えることはきっとプラスになるんじゃないかな?って思います。
尾車:結果はすぐに出ず、1年も2年も勝ち越しできない子も現実にいます。私はおかみさんをしてなかったら、こんなに若い子が頑張っている姿を見ることがなかったでしょうね。お相撲さんてえらいなぁ、うちの息子だったら続いたかなぁ?と思います。
伊勢ノ海:うちの息子は大学4年生ですが、何をするってぼんやりしかわからない。だけど、同年代の彼らには目指すところがあってうらやましい、と言っています。
――名古屋場所も始まりました。
峰崎:チケットは売れてるらしいわよ。
千賀ノ浦:おかみさんは本場所には行っては駄目と言われていたので以前は行ってなかったんですが、昨年行って、すごい迫力にお相撲は本当に素晴らしいと感激しました。
――序ノ口から見ていくと面白さも倍増ですね。
千賀ノ浦:最近は女性の声援も多いですよね。地方場所は力士が通路を通るのをすぐ近くで見られたり、また違う楽しさがあります。ぜひ、足をお運びください。
(※1 先代は秋田出身、幕内に13年在位)
※週刊朝日 2015年7月24日号より抜粋