動物写真家の岩合光昭さんの、日本全国47都道府県の猫たちを訪ねる旅。今回は最後の県、福島県に出かけた。
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ぽかぽか陽気に誘われ、外へ出るのは人だけではない。ここにも一匹、春を待ち焦がれていた子猫がいる。
越後山脈の一部をなし、国内有数の豪雪地帯に位置する奥会津。どこか懐かしさを感じさせる里山には日本の原風景が広がり、ひな流しやどんど焼きなど昔からの風習も残る。「歳時記の郷」と呼ばれる所以(ゆえん)だ。
子猫がすむ民宿裏の物置には廃材などが置かれている。格好の遊び場であり、勉強の場でもある。ここで生きる術を学び、子猫は成長していく。
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※週刊朝日 2015年4月10日号