波打ち際で遊ぶ親子 (c)朝日新聞社 @@写禁
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 夏休みももうすぐ。どこかへ行きたいけれど、出費でお悩みの方も多いだろう。そこで今回、有名観光地でも安く泊まれる方法を伝授する。

 総務省の「家計調査年報」によると、13年に2人以上の世帯が消費した旅行費(宿泊料+パック旅行費)の平均は7万7316円。この出費、ちょっとした工夫で節約できることをご存じだろうか。

 例えば、地方自治体などが運営する公共の宿を利用するのも一案。「銅山の里自然の家」(愛媛県新居浜市)は大人1人の1泊料金が、なんと1050円。食事代は別だが、バーベキュー施設もあるので、それほど困らないだろう。

 民間の宿泊施設で一風変わった格安プランは「農家民泊」。農家の自宅を訪れ、昼間は一緒に農作業をし、夜は畑で採れた新鮮野菜などを使った家庭料理を味わう。千葉県鴨川市で農業を営む首藤武宏さん(39)は、1泊2食付き5500円で希望者を受け入れている。なぜこんなに安いのか。

「利益を得るよりも、都市の人たちとの交流を持続していきたい。そういう考えをもとに値段設定をしています」

 京都や奈良など、都市圏の観光地で安く泊まりたいなら簡易宿泊所の「ゲストハウス」がおすすめだ。

 京都のホテルや旅館情報を集めたサイト「京都で遊ぼうSTAY」ではゲストハウスが多数紹介されていて、1泊3千円以下の部屋もある。ゲストハウスは相部屋が基本だが、個室を用意する施設も増えている。

 老舗温泉宿に格安で泊まる方法もある。有名な温泉地には、古くから湯治のために長期滞在する人向けの素泊まり宿がある。食事は自分で作るので「自炊宿」や「自炊湯治」と呼ばれている。宮沢賢治もたびたび訪れたという岩手県花巻市の大沢温泉は、1泊2500円程度(季節によって変動あり)で宿泊可能。1泊からOKで、食堂も併設されており、食事はそこですませてもいい。築200年ともいわれる歴史を感じる宿で、名湯を味わうことができる。

週刊朝日  2014年7月25日号より抜粋