AKB48を草創期から牽引(けんいん)してきた人気メンバーの大島優子(25)が、6月8日の卒業セレモニーをもってグループから卒業する。
世代交代が進むAKB48グループで、“ポスト大島優子”として注目されるのが、16歳の向井地美音(むかいちみおん)だ。
向井地は、昨年1月に行われた「AKB48 15期研究生オーディション」に合格。同年4月にバックダンサーとしてデビューし、研究生をへて、ことし2月に「チーム4」の正規メンバーに昇格が決まったばかり。
そんな向井地がスポットライトを浴びたのが、4月6日にさいたまスーパーアリーナで開催された「AKB48 リクエストアワー セットリストベスト200」でのことだ。
「大島がセンターを務め、代表曲の一つでもある『ヘビーローテーション』が披露される直前、前の曲を歌唱した梅田彩佳から、『次の曲のセンターは大島優子が指名しました』という説明があったんです。観客の注目が集まる中、大島のポジションに立ったのが向井地でした。突然の大抜擢(ばってき)に会場がどよめきましたね」(スポーツ紙の芸能担当記者)
卒業間近のエースから直々に“後継者”指名を受けた向井地。AKB48としてのキャリアは短いが、大島とは共通点があるという。
「大島が以前に子役をしていたことは有名ですが、実は向井地も子役出身なんです。とくに06年にフジテレビ系で放送され、映画化もされたドラマ『アンフェア』では、主演の篠原涼子の娘役を熱演して注目を集め、『SMAP×SMAP』などにもゲスト出演しました。今回のニュースを知って、AKB48のファン以外からも『あの子がこんなに大きくなったんだ!』と驚きの声が出ています」(同)
とはいえ、元子役というだけで“カリスマ”の後継者は務まらない。わずかな期間で正規メンバーに昇格できたように、そのアイドルとしての潜在能力も高く評価されている。
芸能評論家の三杉武氏はこう語る。
「他のメンバーとパフォーマンスをしていても、はじけるような笑顔や表情の豊かさ、147センチと小柄ながら躍動感あふれるダンスでひときわ目を引くあたりは、デビュー当時の大島優子をほうふつとさせます。今回も16歳にして、1万8千人を前に堂々と大島の代わりを務めたわけですから、舞台度胸も満点です」
次世代の“カリスマ”誕生となるか。
(本誌取材班)
※週刊朝日 2014年4月25日号