総務省の「平成23年版 情報通信白書」によると、2010年には15歳以上の国民の36.5%がネットショッピングを利用した。とくに、インターネット利用者の中での利用率は46.1%と、8年前から12.9%も増えていた。この年末年始も、夢の“寝正月”に向けてネットで買い物をする人も多いだろうが、専門家が注目するショッピングサイトを紹介しよう。
ショッピングサイトは、いくつもの店舗が集合したショッピングモールタイプと、単体の企業が運営する中規模タイプ、個人や農家などが運営する小規模タイプに分けられる。
ショッピングモールタイプで代表的なのは、「Yahoo!ショッピング」や「楽天市場」といった大手ショッピングサイトだ。
参加している店舗は有名無名にかかわらず、運営元の審査に合格した店舗なので、比較的、安心感がある。
「大手や中規模タイプのサイトは安心感の面で初心者におすすめです。品ぞろえが豊富で、ネット限定のキャンペーンや顧客サービスなども充実しています」(通販アドバイザーの井上敬介さん)
多種多様な商品をそろえていること――これこそがショッピングサイトを利用する最大のメリットだろう。大手のなかでも「楽天市場」の取扱商品数は約1億5千万点と群を抜いている。国内、いや世界広しといえど、これだけの数の商品をそろえるショッピングモールは実店舗にはないだろう。
買い物のたびに商品比較に時間がかかり、疲れ果てた経験をお持ちの方もいるだろう。ネットショッピングでは、そういう人にも救いの手が差し伸べられる。ランキング機能が悩めるあなたを救ってくれるかもしれない。
「『楽天市場』や『Yahoo!ショッピング』では、商品ごとのランキングだけでなく、年代別のランキングを確認することもできます。両親や、親戚の子供など、自分とは異なる年代の人への贈り物を選ぶときに便利です」(通販評論家の村山らむねさん)
実店舗での買い物と異なり、「配送料」がかかることをデメリットだと考える人もいるかもしれないが、大手や中規模のショッピングサイトの場合は無料になるケースも珍しくない。例えば「Amazon.co.jp」では、同サイトが発送する商品の配送料が基本的に無料だ(配送方法によっては有料)。「Yahoo!ショッピング」も、「利用料や売り上げロイヤルティーなど、出店者の負担を減らしたことで、『送料無料』にする店舗が増えている」(ヤフー広報)という。
そして、ショッピングサイトには、年末年始を意識したイベントやセール、商品も用意されている。
例えば、12月26日まで実施されている「Yahoo!ショッピング」の「2014 厳選おせち」というイベントでは、期間限定で5千円引きのおせち料理や有名料理人が作ったおせち料理を購入できる。
今や正月の風物詩と化した福袋争奪戦も、ネットショッピングを利用すれば、簡単に勝ち抜くことができる。百貨店や有名ブランドのサイトでは、福袋の先行予約を受け付けているところが増えている。家にいながら、クリックひとつで福袋をゲットできるのだ。
※週刊朝日 2014年1月3・10日号