メジャーリーグのポストシーズンでチームが早々に敗退してしまい、何とも悔しそうな表情を見せていたイチロー(39)。来季もヤンキースに残留するのか去就が注目されているが、親しい人間には「世界一になったらやめる」と漏らしていたという。
一昨年まで10シーズン続けていた200本安打記録も昨シーズンに途切れ、衰えを指摘する声も多いが、本人自身、「(身体能力が)衰えないことはありません」と、視力の低下などを自覚しているという。
「すでに本人は引き際を考えている、ということでしょう。自己演出が好きで、ナルシストな部分もある彼にとって、移籍してきたチームでポストシーズンを勝ち抜いてワールドチャンピオンまで上り詰めたところで引退発表、というのはドラマチックで最高にカッコいいシナリオでした。だけど、それがかなわなかった。落胆は相当大きかったはずです」(ベテラン野球記者)
日本球界でタイトルを総なめにしてメジャーに渡り、順調にステップアップしていったイチローにとって、手にしていないのは“世界一”のタイトルだけ。
「晩年にヤンキースという世界一を狙えるチームに移籍できたのはイチローにとって、渡りに船だったはず。彼の優先順位1位は、いくら減俸されでもヤンキース残留だと思います。それがかなわない場合、次はメジャーで優勝を狙えるチームへの移籍で、日本球界に復帰する可能性は低いでしょう」(スポーツ紙デスク)
※週刊朝日 2012年11月9日号