私の典型的な一日のスケジュールを紹介しましょう。朝5時半に起きて、為替とアメリカのマーケットをチェックした後、録画した経済番組を2倍速で見ながら朝食をとり、7時までに病院へ出勤します。出勤後は、昼休みに日本株の動向をチェックする以外は仕事に専念します。19時頃に退勤し、帰路でほかの投資家たちのトークボイスを聞き、ツイッターをチェック。
帰宅後は子どもをお風呂に入れ、家族で夕食をとり、食後は子どもの勉強を見て、21時頃までに寝かしつけます。その後、医学の最新動向などを学び、翌日の株の発注をし、24時前には就寝。仕事や家族との時間をしっかりと確保しながら、効率よく投資を行っています」
すでに5億円を運用しているというDr.Kにとって、投資を続けるうえでの目標とはどんなものなのだろう。
「現在の私にとって、投資は趣味。子どもたちが進路を自由に選択できる教育資金、夫婦が不自由しない老後資金があればよく、これはすでに達成しています。近年、老後資金2000万円問題が話題になりましたが、金遣いの荒い医師でも老後資金は1億円あれば足りるでしょう」
■これから医師を目指す、若いキミたちへ
新専門医制度など医師をとりまく状況が変わり、若手医師の人生設計やマネープランへの影響も大きくなることが予想される。
「新専門医制度により、診療科を決めるまでの時間が増えたので、しっかりと検討すべきだと思います。一方で、これまで以上に業務負担が偏り、激務の医師とそうでない医師の差が開いていくことが予想されます。診療科によって報酬が変わるわけではないので、自分にとってのメリットをよく考えるべきでしょう。
これまで『お金は大事!』と言い続けてきましたが、お金に溺れない、殺されないことが重要です。だからこそ、マネープランをしっかりと立て、お金とうまくつきあってください」
(ライター/上野裕子)