うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や5歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
この連載が本になりました。タイトルは『東大ママのラク&サボでも「できる子」になる育児法』です。杉山さん自身が心理カウンセラーとして学んできた学術的根拠も交えつつ語る「私の育児論」を、ぜひご覧ください。
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年末、妹に子どもが生まれ、1月に里帰りしてきました。そのため現在、実家では、私の5歳の息子、妹の3歳の男の子・0歳の女の子がワイワイ……というより、ギャーギャーと騒がしくしています。
自分が「よし、お風呂を掃除しよう!」とスポンジを持っても、0歳の子が大泣きし、上の二人が大声をあげひんぱんにオモチャの取り合いをしているような状態。一人一人にしっかりと時間をかけて対応するなんてできません。
かといって、放置していたら泣き声が増えてどんどん騒がしくなっていく一方です。
私の息子は一人っ子なので、普段は何かあったときにゆっくり話を聞いて対応できますが、兄弟がたくさんいる家は、きっと毎日がこんなカオス状態なのか……と想像すると、尊敬の気持ちしかありません。
そこで、今回はこうしたきょうだい間(あるいは友人同士)での大騒ぎの中で役に立つ心理学のテクニックと、押さえておくべきツボを紹介しようと思います。
■親が承認することで、子どもは自己肯定感を高める
あまりに忙しいと、「〇〇くんがオモチャをとった」「押されてひざをぶつけて痛かった」と訴えられても、「そうなのか」と軽く流したり、無視してしまったりしたくもなります。
しかし子どもは親に承認されて自己肯定感を高めていくので、ずっとスルーされてしまったら、自分の存在をないがしろにされたと感じてしまうでしょう。そこで、聞き流すにしても、「ミラーリング」という技を使うといいでしょう。