史上最年少での通算2000安打達成に期待が集まる巨人・坂本勇人 (c)朝日新聞社
史上最年少での通算2000安打達成に期待が集まる巨人・坂本勇人 (c)朝日新聞社

 令和元年のシーズンを終えたプロ野球。選手個々の記録を振り返ると、阿部慎之助(巨人)と中村剛也(西武)が通算400号本塁打を記録し、福留孝介(阪神)は通算1000打点、そして宮西尚生(日本ハム)はNPB史上初の通算300ホールドを達成した。迎える2020年シーズンも様々な記録が予想される。

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 記録面で最も大きな注目を集め、期待が高まるのが坂本勇人(巨人)だろう。光星学院高から巨人入りして以降、1年目から1軍出場し、2年目から不動のレギュラーとしてコツコツと、時には爆発的に安打を重ね、今季終了までの13年間で1670試合に出場して通算1884安打をマーク。名球会入りとなる通算2000安打まで、残り116本とした。今季173安打を放ち、プロ2年目以降は1シーズンで120安打を下回ったことがないことを考えると、故障による長期離脱さえなければ、2020年シーズン中の記録達成は間違いないだろう。

 ここで話題になるのが、その達成スピードである。通算2000安打の最年少記録は、1968年に榎本喜八(東京)が達成した31歳7カ月。1988年12月14日生まれで現在31歳の坂本には記録更新の期待が集まる。来季は東京五輪開催で開幕が3月20日と約1週間早まり、7月21日からは中断期間に入る。毎年、開幕から好スタートを切る坂本だが、来季はその“開幕ダッシュ”の期間を5月、6月と伸ばすことができれば達成不可能な数字ではない。

 その他、同じ2000安打では、福留孝介(阪神)が現在、日本通算1897安打。日米通算では通算2395安打を放っているが、日本単独での達成でさらに選手としての価値を上げたいところ。一方、2018年に2000安打を達成済みの内川聖一(ソフトバンク)は現在957打点で1000打点まで残り43打点としている。ただ、2016年に自己最多の106打点をマークしたが、翌年以降は50、30、41と数字を落としていることが気がかり。現在37歳。完全復活を遂げ、今季以上の打点を稼ぐことができるか。

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