知人には太パパにマンションを買ってもらったり、月70万円ももらうようないわゆる愛人業に移行する子もいるが、相手をつなぎとめるために狂言自殺などあらゆる駆け引きをしているのを見ると、「私にはムリ」と断言する。さらに愛人に求められるのは、連れて歩きたくなるような高身長と美しいビジュアル。年齢の問題も出てくる。だからこそ就職活動をして、今年の春から正社員として働く道を選んだ。
「セレブな生活をアップしている人気のインスタグラマーでも、オジサンの影を感じる人は多いです。でもパパ活をやっている女の子で、楽して稼げてラッキー!って思っている人はいないと思います。時給にすると5千~1万円なので昼職(水商売以外の昼間の仕事)より拘束時間は短いですが、リスクもあるし、お酒とおしゃべりで喉を壊すこともある。お腹いっぱいでも出された物は食べなきゃいけない。はたから見ると、若くて自分には高給をもらう価値があると勘違いしていると思われているかもしれませんが、お手当は努力への対価と迷惑料ですから」
新卒で配属されたのは営業。そこにはパパ活経験者が陥るであろう、意外な落とし穴があったという。
「若手の女性社員は接待要員として得意先との飲み会によく連れて行かれるんですが、お金ももらっていないのにどうしてニコニコしておしゃべりしなきゃいけないんだろうと思ってしまうんです……。もちろん次の仕事につながるという意味はわかりますが、相手に楽しい気分になってもらうためにこちらがすることはタダじゃない。時給1千円ぐらいで愛想良くしなきゃいけないコンビニ店員や飲食店のウエイトレスも、私にはもうできないですね。
それに、パパ活では嫌な人をブロックできるし、こっちにも選ぶ権利があります。でも職場の人たちは1年、2年どころか、下手すると一生の付き合いになるかもしれない。嫌なことがあったとしても、相手が上司なら笑顔で接し続けなきゃいけない。それは理不尽だと思ってしまうんですよね……」