自分を制御する力を強化するためには、大学の実験のように、ちょっとだけ「やらない力」と「やる力」を意識すればいいだけです。すると、その部分の脳が鍛えられて、自然と衝動的に行動しないようになっていくのです。
「やらない力」をつけるためには、Aチームのように、自分の癖に気をつけるだけでOKです。足を組まないように気をつける、間食をしない、利き手ではないほうを使ってみる、ハマっているスマホのゲームをしないようにしてみる、等々。
勝手に手や足が動いてしまう直前に、一瞬だけ考える時間をとって「難しいほうを選ぶ」ことができるようになれば、大成功です。
「やる力」を鍛えるためには、Bチームのように、普段はしていないなにかを毎日継続するように気をつけます。私のように腹筋と背筋のトレーニングをしてもいいし、毎日決められた早い時間に寝てみる、床の拭き掃除をする、英単語を覚える、等々。
また、そうした行為を記録して「自分はきちんとやっているのだ」と見えるようにしておくのも大切です。
以前、アドバイスとして、何かを継続するためには、最初から大きな目標をたてないことが大切だと教わりました。いきなり「腹筋を毎日100回」と決めても、絶対に数日で嫌になるので、全く意味がありません。
今回は、簡単なことでも継続することが目的なので、3回でも5回でも、小さなことでも「毎日する」という行為自体が大切なのです。
育児をしていると、肉体も精神的も、「鍛えなくてはならない」と感じることが多くありますが、同時に「いつの間にか鍛えられているな」と思うときもよくあります。
とにかく親は子どもに合わせて自分を制御する機会が多いので、私の脳も鍛えられたのでしょう、かなりの運動嫌いなはずなのですが、毎日腹筋と背筋をしようという目標が、既に3カ月も続いているのです。しかも、想像以上にあっさりと。
腰回りの運動により、腰痛が気にならなくなったことで本当にラクになりました。その調子で、出産してからなかなかとれなくなったおなかの脂肪も、燃焼して消えてくれるとありがたいのですが。