それでは10社について簡単にご紹介をしておこう。参拝の最初はどこからでもよいが、以下の順番で巡るのがオススメである。
・赤坂氷川神社(港区赤坂六丁目)…951年創建。素盞嗚尊、奇稲田姫命、大己貴命を祭る。現社殿は徳川8代将軍・吉宗が造営したものが残る。
↓
・日枝神社(千代田区永田町二丁目)…創建年は不詳だが、太田道灌や徳川家康が江戸城の鎮守とした。大山咋神ほか3柱を祭り、例大祭は「天下祭」とも。
↓
・白山神社(文京区白山五丁目)…948年、加賀・白山比咩神社から勧請し創建。江戸時代に2度遷座。菊理姫命、伊弉諾命、伊弉冉命を祭る。
↓
・王子神社(北区王子本町一丁目)…鎌倉時代末期に社を再興した際、熊野権現を勧請、中でも若一王子宮の名から現名に。伊邪那岐命、伊邪那美命ほか3柱を祭る。
↓
・根津神社(文京区根津一丁目)…日本武尊が創建、太田道灌が社殿を建立。徳川綱吉が造営した現在の社殿7棟は重要文化財。祭神は須佐之男命ほか2柱。
↓
・神田神社(千代田区外神田二丁目)…730年創建、江戸時代に2度遷座。祭神は大己貴命、少彦名命、平将門命。現在はアニメ界の聖地としても知られる。
↓
・亀戸天神社(江東区亀戸三丁目)…1662年菅家の末裔がこの地に太宰府天満宮を勧請。地形や社殿、池、橋など太宰府に倣い造営。菅原道真公ほかを祭る。
↓
・富岡八幡宮(江東区富岡一丁目)…1627年創建。当時は島だった場所を埋め立て境内・門前町へと広げた。応神天皇ほか8柱を祭る。
↓
・芝大神宮(港区芝大門一丁目)…1005年、伊勢神宮を勧請して創建。明治以前は芝神明と称した。天照大御神、豊受大神を祭り、「関東のお伊勢さま」とも。
↓
・品川神社(品川区北品川三丁目)…1187年源頼朝が安房・洲崎明神の天比理乃咩命を勧請して創建。鎌倉末期に宇賀之売命を、太田道灌が素盞嗚尊を勧請。
↓
(赤坂氷川神社へ)
上記10社の祭神をつらつら眺めていると、あまり神さまのかぶりはなく幅広いご利益が授かりそうだ。神田明神の平将門(勝負運)、白山神社のククリヒメ(契約事)、品川神社のアマノヒリノメ(海運)など、都内ではあまり祭られていない貴重な神さまもおいでになる。加えて、縁結び、試験・学問、金運、厄除けで有名な神さまたちがズラリと並ぶ。
よく見れば、これら10社は皇居を囲むようにして位置している。即位されたばかりの天皇陛下へのお祝いも込めての巡拝という考え方もできるのではないだろうか。
※すでに専用のご朱印帳の授与が終わっている神社もあります。