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東京オリンピックのマラソン日本代表を決める大一番「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)」。大学駅伝ファンにとっては、各時代のスター選手が一堂に会する夢のレースともいえる。果たして、真のナンバーワンは?
今回は青山学院大学OBの川崎友輝さんと安藤悠哉さんに、元チームメイトらしい母校愛溢れるレース予想をしてもらった。聞き手は、駅伝をこよなく愛するEKIDEN NEWSの西本武司さん。(本文は一部、敬称略)
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■青山学院OBは4人。一番乗りは箱根未経験の橋本崚選手!
西本武司(以下、西本):青山学院大学といえば「箱根(箱根駅伝)ばかりで他は弱い」と言われ続けて、OBとしても悔しかったと思うのですが、ふたを開けてみれば4人がMGCに滑り込みました。
川崎友輝(以下、川崎):力のある選手がいたので普通に走れれば大丈夫だったんですが、条件などもあってギリギリになりました。最後で決める調整力が青学は上なのだと思います。藤川拓也(26、中国電力)もそうですし、一色恭志(25、GMOアスリーツ)もラストチャンスのハンブルクで決めました。
安藤悠哉(以下、安藤):出なければいけないメンツはそろった感じです。
西本:橋本崚選手(25、GMOアスリーツ)が最初に入ったときはどうでした?
川崎:橋本は堅いとまでは言わないけれど、チャンスはあるとずっと思っていました。
西本:学年は2人のちょうど間ですよね。どういう選手でしたか?
川崎:ひたすら練習するやつです。マラソンの距離になるといつか花開くのだろうなと思っていました。
安藤:ストイック。練習も自分を追い込みますし。
川崎:文句を言わないね。
安藤:安定して強いイメージがあります。大学時代は日の目を見なかったからこそ反骨心があったのだと感じます。社会人になって一発かましたろ、という思いでやっていたんだと。あのレース(2019年別府大分毎日マラソン)からはそういうのを感じました。
川崎:神野(大地=25、セルソース)の代は箱根を経験したメンバーが多く、走れなかったメンバーが少ない中で、橋本は悔しい思いで4年間過ごしていました。一番結果を出したかったのは本人だと思うので、それがやっと実ったなという感じです。