サバ缶さん。サバ缶さんの文章、僕の心に沁み入りました。けれど、サバ缶さんの相談に答えるか、ずっと悩んでいました。それは、僕の回答がサバ缶さんを傷つけてしまうかもしれないと思ったからです。今も、心配しています。でも、相談してくれたサバ缶さんの勇気に応えるために、書きます。
サバ缶さん。希望はある、と僕は思っています。
それは、サバ缶さんと同じような思いを持つ男性がいるからです。それも、たくさん、いると思います。
誰かと恋愛をしたいと思いながら、一人、居酒屋の片隅にいたり、自宅でテレビを見ながら孤独に晩酌していたりする男性は多いです。激しい孤独や淋しさにのたうちながら、自分の感情をもてあましている男性は多いのです。
サバ缶さんは大人ですから、はっきり言いますね。
サバ缶さんと同じ年、47歳ぐらいの男性だと、恋愛対象の女性は、まだ20代後半とか30代を夢見る人が多いです。
なおかつ、以前、この『ほがらか人生相談』で書きましたが、「可愛い女性がタイプ」だと答える男が多いです(交際が現実的かどうかに関係なく、です。この話は後述します)。
そう希望している男性と恋に落ちるのは、「男性のお笑い芸人」に顔が似ていると自分のことを言うサバ缶さんでは、かなり難しいと思います。
いきなり、すごいことを言いますが、何人かの有名な女性の結婚詐欺師のことをサバ缶さんは覚えていますか? お金をだまし取ったり、保険金をかけて殺害したりして、死刑判決を受けた女性もいました。
彼女たちの容姿がマスコミで紹介された時、多くの人は驚きました。少しも美人ではなく、あきらかにおばさんで、小太りだったり、地味だったりと、次々に男性をだましていった結果とまったく結びつかなかったからです。
ものすごく口がうまかったからとか、献身的に尽くしたからだとか、いろいろ言われましたが、一番の理由は、「男がものすごく淋しかったから」だと僕は思っています。