紀平梨花(左)と坂本花織(右) (c)朝日新聞社
この記事の写真をすべて見る

 激戦が予想される来季を見据え、シーズンオフの今、坂本花織と紀平梨花はジャンプ・表現の両面で挑戦を続けている。

 6月28日から新横浜で始まった「ドリーム・オン・アイス2019 フィギュアスケート日本代表エキシビション」は、今季の全日本選手権や全日本ジュニア選手権で上位に入ったスケーターが出演するアイスショーだ。毎年この場で新しいプログラムが披露されることが多く、この日坂本は来季のショートプログラム『No Roots』を滑った。昨季・今季とブノワ・リショーが振り付けたプログラムを演じることで表現面での飛躍を遂げてきた坂本は、来季のフリーもブノワ・リショーに振付を依頼しているが、このショートでは初めてシェイ=リーン・ボーンの振付に挑む。シェイ=リーン・ボーンの振付は、体を大きく使うダイナミックな動きが特徴だ。「ショートはステップが本当に難しくて、何回もこけたりしている」という坂本は、時折バランスを崩しそうになりながらも、女スパイをイメージした振付を滑り切った。

 大トリで登場した紀平が滑ったのは、今季のエキシビションナンバー『Greatest』。既にアイスショーで何回か滑っているダンサブルなプログラムだが、滑る度に完成度が上がってクールになっていく。陸上でのダンス練習動画でもセンスの良さをうかがわせる紀平は、常に滑らかに滑りながら格好良く踊り切り、ショーの最後にふさわしい演技をみせた。

 既に披露している紀平の来季のショートは、坂本同様初めてのシェイ=リーン・ボーンとのタッグになる。フリーは昨季に続きトム・ディクソンが振付を担当する『International Angel of Peace』で、様々な宗教音楽を使っているという。「いろいろなことが詰め込まれているので難しいんですけど、その場面を思い浮かべてもらえるように、表現をしっかりやりたい」と意欲を語った。

 ジャンプについては、坂本は来季試合でトリプルアクセルを跳ぶことを目指している。転ぶ前提で回り切る練習をしていたトリプルアクセルが、今は大分転び方が改良されてきた段階だという。大技の導入について、坂本は「いつも入れる、入れると言って入れていなかったので、今年は失敗しても恐れずに挑戦しようかな」と語った。リスクが高いショートではなく、フリーで最初のジャンプとして入れる予定だ。

次のページ 自信あふれる演技を見せた紀平と坂本