

うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や5歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
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先日、息子と一緒に、デパートにある室内テーマパークにいきました。そこは保育所のように誰かが面倒をみてくれるスタイルではなく、公園のように、親がついて子どもをみるかたちをとっていました。
■「遊ばないでくれる?」という一言に「えっ?」と反応
遊具の中には、魚屋さんや八百屋さんなど、いろいろなお店屋さんを模した小さな家がいくつかありました。息子がその中の一つに入ろうとしたところ……別のお店屋さんで遊んでいた数人の男の子のグループから、屋根越しに「そこで遊ばないでくれる?」と言われたのです。
もちろん、息子も私も、「えっ? なんで?」となりますよね。テーマパークは時間制で、大人も子どももお金を払って子どもを遊ばせにきているわけですから、親からしても「漫画喫茶に入ったら、隣の部屋の知らない人から『その漫画読まないでくれる?』と言われる」レベルの理不尽さです。
息子が「僕も遊びたい」と言うと、その中のリーダー格の男の子が、「5歳でなくちゃ遊んじゃいけない」と大声を出しました。息子が、「僕、5歳だよ?」と反論すると、「7月か8月生まれでなければダメ」と、さらなるルールを発動してきました。
私が、「それはここで決まっていることかな?」と聞くと、まあ当然「オレが決めた」という返事が。幼児期といえども、グループをつくって誰かに嫌がらせをするということは、よくあることだそうです。私も、特に女子校だった頃は閉鎖された空間だったので、「数人でグループをつくって誰かを排除しようとする」という場面には何度も遭遇したことがあります。
みんなで遊ぶ場所で、しかも自分は使っていない遊具で「あなたは遊んではいけない」と禁止するのは明らかに嫌がらせが目的です。幼いとはいえ、ハッキリ言えばイジメの芽になり得るものです。