
開幕して約2カ月を経過したプロ野球のペナントレース。特に即戦力としての期待が大きいのは新外国人選手だが、開幕前の期待通りの選手がいる一方で、なかなか波に乗れない選手も存在している。そこでここまでの活躍が目立つ選手、今後の巻き返しが期待される選手を何人かピックアップしてみた。(※成績はすべて22日終了時点)
投手でここまで最も期待通りの活躍を見せているのがジョンソン(阪神)だ。開幕から抑えのドリスに繋ぐセットアッパーを任され、ここまで22試合に登板して2勝、13ホールド、防御率0.81と見事な成績を残している。22回1/3を投げて投球回を上回る29奪三振をマークしており、暴投は2つあるものの与四死球はわずかに6とコントロールも安定している。少し野手のような小さい独特のテイクバックが特徴のフォームで、そこから投げ込むストレートはコンスタントに150キロ前後をマークし、打者はタイミングをとるのが難しい。変化球は横に大きく曲がる130キロくらいのカーブと140キロ前後で小さく変化するカットボールがメイン。時折引っ掛けることはあるものの、どちらの球種も上手く操っている。これから相手打者も対戦が増え、フォームに慣れられてからどうかという不安要素はあるものの、持ち味の球威を維持できれば大きく成績を落とすことはなさそうだ。
もう一人リリーフで活躍を見せているがレグナルト(広島)だ。投手だけで5人の外国人選手を抱える競争の激しいチームにあって、オープン戦から結果を残して見事に開幕一軍の切符を勝ち取った。開幕当初は負け試合での登板が多かったため18試合に登板してホールドはわずかに1つだが、防御率は0.00を継続中だ。フォームはオーソドックスだが、サウスポーらしいボールの角度があるのが持ち味。シーズン前はカーブが武器という触れ込みだったが、見極められることが多いと見るとスライダー、チェンジアップの小さい変化のボールを上手く使うなど器用さも持ち合わせている。ここまで20回1/3を投げて13四球というのは気になるところだが、イニングを上回る21奪三振という数字は立派である。今後は勝ちパターンでの登板も増えてくるだろう。