では、具体的な試合でのパフォーマンスはどうであろうか。下記がイチローがオールスターで記録した主な通算記録である。(※打率、出塁率は25打席以上の選手に限定)
・打席数(28):35位タイ
・打数(26):31位タイ
・得点(3):45位タイ
・ヒット(8):24位タイ
・本塁打(1):29位タイ
・打点(4):30位タイ
・三振(3):92位タイ
・盗塁(1):17位タイ
・打率(.308):12位タイ
・出塁率(.357):15位タイ
まず、イチローのオールスターでの活躍といえば、2007年の球宴史上初となるランニングホームランが思い出される。この快挙もあり、イチローはこの年のMVPを獲得したが、オールスターでのホームランはこの1本だけである。だが、これまでの歴史で本塁打を記録したのは154選手。そして、そのほとんどが1本のみということから、歴代でも29位タイとなっている。
出場数が増えれば、自然と打席数や打数などは増えていくが、イチローはそれだけではなくヒットも24位タイとなる8本を記録。打率も25打席以上の選手たちに絞ると、12位タイということからも、球宴という大舞台でもしっかりと“安打製造機”ぶりを発揮していたことが分かる。
また、スターが集う球宴なので当たり前と言えば当たり前だが、ヒットを打った相手も超豪華。下記がヒットを記録した対戦投手となる。※()内は当時の所属チームと試合の開催年
・ランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックス、2001年)
・ロジャー・クレメンス(アストロズ、2004年)
・リバン・ヘルナンデス (ナショナルズ、2005年)
・ジェイク・ピービー(パドレス、2007年)
・ベン・シーツ(ブルワーズ、2007年)
・クリス・ヤング(パドレス、2007年)
・カルロス・ザンブラーノ(カブス、2008年)
・ティム・リンスカム(ジャイアンツ、2009年)
最初の球宴となった2001年のランディ・ジョンソンから放った内野安打は有名だが、2本目のヒットとなる二塁打を記録したのもサイ・ヤング賞7度の右腕ロジャー・クレメンスからといきなり超大物が続いた。2007年には、クリス・ヤングからのランニング本塁打を含む3安打をマークし、2009年には最後のヒットとなるライトへの安打をその年に2年連続となるサイ・ヤング賞に輝いたティム・リンスカムから放っている。