さらにいえば、絵もかなり怖いです。ミッフィーちゃんやノンタンのように、子ども向けに描かれた、可愛い動物の絵ではありません。言うならば、「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルが、絵柄を崩して描いた感じで、なかなかのリアルタッチです。絵の数も少ないです。
「絵本という枠にカテゴライズされない」と書きましたが、こうした意味でもこの本は、絵本らしくありません。高度な子守歌に近いのではないかと思います。
眠らせるために「こんなアプローチの仕方があるのだな」と感心させられた本でした。
ただ、前から疑問に思っていたのですが……皆さんは絵本を読み聞かせて眠らせようとするとき、部屋の明かりはどうしているのでしょうか? 私は、部屋を薄暗くして読んでいましたが、文字が見えにくくて疲れるため、いつも、「目が疲れる……」と悩んでいました。友人で「明かりをつけたまま読んでいる」と言っている人も数人いましたが、うちの子は、明るいとなかなか眠るモードになってくれません。
かといって携帯の光で絵本を照らしても、ブルーライトで頭が覚醒してしまうといいますし……悩んだ結果、百円均一で買った懐中電灯にガーゼをかぶせて、光を弱くしたものを作ってみました。
寝る前に絵本を読み聞かせるという行為は、昔から当たり前にあると思っていましたが……本を読むときの環境をどうしているかは、あまり情報共有されていない気がします。絵本の文字って、暗闇で光る塗料で書いてもらえると、かなり便利だと思うのですけれど。