ご主人は橋本さんとつき合い出した頃に新しい仕事をスタートさせ、ゼロからやってきてるので、「この仕事はあまりにも大変だから、きみがいなかったら辞めていたかもしれない」と言ってくれたそうだ。

 自由気ままに暮らせる独身生活も捨てがたい、でもときには人恋しくなることもある。にぎやかな結婚生活も捨てがたい、でもときには1人でいたいこともある。人は勝手な生き物だ。でも、橋本さんは今ようやく心の安定を得た。

「家族とはいえ、夫婦は他人同士だから配慮は必要。でも、それでも一緒に暮らしていきたい。相手を思う気持ちは自分にも返ってくるし、温かい気持ちになるから」

(取材・文/時政美由紀)

時政美由紀(ときまさみゆき)
(株)マッチボックス代表。出版社勤務後、フリー編集者に。暮らし、食、健康などの実用書の企画、編集を多数手がけている

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