その結果、日本はもちろん、アメリカやヨーロッパといった海外からもメールが届いたのだ。

「海外からのメールは、男性が日本語を読んでいない可能性もあるので、返事はしませんでしたが、結婚相談所に比べると、アプローチしてくる男性の人数が圧倒的に増えました。やはりネットはすごいですね。何人かお会いしましたが、すごくきちんとした方が多かったという印象です」

 公認会計士、大学の助教授など、ハイソな人も多かったと言うが、特に惹かれた人がいた。

「国際税理士をしている人で、大学時代はヨット部、『当時の友人たちと地中海でセーリングを楽しんでいます』と言うんです。カッコいいなあって思いました。それで実際に会ったら、少しおじさんぽいなって」

 この話を先輩にしたところ、「結婚相手を選ぶのに、まだそういうスペックばかりにとらわれているの!?と怒られてしまう。

「最初の結婚は失敗しましたし、お見合い、ネット婚活……と、ここまで頑張ってきたんだから、誰もが羨む相手を見つけて“大逆転したい!”という気持ちがどんどん強くなっていたのかもしれません」

 先輩の厳しい言葉。橋本さんはこのまま同じ考え方ではだめだと、心を入れ替える。

「今までの私は、自分の力ではなく、外からの力で人生を変えようとしていました。結婚相手を選ぶ基準も、職業や収入やルックス、年齢だけではその人となりはわかりません。今までのやり方を変えようと思いました」

 これまでは、橋本さんを気に入った男性が、メールを送ってくる。それに返信し、数回やり取りをし、橋本さんも気に入れば実際に会うというやり方。それからは、少しでも興味を持ってくれているなと思われる男性には、橋本さんから積極的にメールをした。

「考えをあらためからかどうかわかりませんが、すぐにその人(今のご主人)は見つかりました。趣味は格闘技って書いてあったので、『えー!』って思ったんですけど、格闘技といっても、柔道や空手。また、キャンプも趣味で、私はそういう趣味は全然なくて……(笑)」

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